Dell 4K IPSモニタ P2715Qのレビュー。【使用編】の2回目はWindowsタブレット、Surface Pro3との組み合わせ。
VAIO Lとは違いこちらはminiDisplayportを搭載しています。
さぁ!いよいよ4Kデビューしますよ!
P2715Q×Surface Pro3
Surface Pro3の主なスペックは以下の通り
- Windows8.1
- CPU:Core i5 4300U 1.9GHz ※TurboBoost時2.9GHz
- メモリ:8GB
- GPU:Intel HD Graphics 4400(VRAM:無し)
- SSD:256GB(Hynix HFS256G3AMNB-2200A )
※詳細は当ブログレビュー参照
モニタはP2715Q(DP4k60)と認識されています。これで4K/60Hz表示が叶います!
P2715Q Displayport接続時
4K/60Hz表示の道は険しい?!
Surface Pro3の場合は、外部出力はminiDisplayportのみになります。
幸いP2715Q付属のケーブルがminiDisplayport-Displayportケーブルだったのでそちらを使用。
…ん?画面解像度を確認してみると『2560 × 1440(推奨)』となってます。アレ?
確認までに、GPUはCPU内蔵のIntel HD Graphics 4400。専用VRAMは無く、メインメモリを共有する事で約1.8GB確保されているようです。
モード一覧を見ると最大有効モードは「2560 × 1440,True Color (32bit),60Hz」
確かに60HzですがWQHD止まり。4Kでは無いですね…。
4K表示は出来たものの…
ここでふと思い出します。メニュー画面内のMST(Multi Stream Transport)って項目の存在を。
これが「オフ」になっていましたが、「プライマリ」に変更してみます。
(後に試したところ「セカンダリ」でも可でした)
右下には最高:3840×2160、60Hzと表示されているんですがねぇ。
おお!改めて画面解像度を確認してみると『3840 × 2160(推奨)』となってます!
これでようやく4K表示が出来ました…しかし、ディスプレイの項目を見るとP2715Q(DP4k30)との表記が…。
モード一覧を見て見ると最大有効モードは「3840 × 2160,True Color (32bit),30Hz」
アレレ?折角4K表示出来たのに今度はリフレッシュレートが30Hz止まりになってしまいました…orz
一体何が原因?
一体全体なんで4K/60Hz表示出来ないのさ!?
と血眼になってググってみたのですが他のユーザーさんのレビューも中々見つかりません。
そんな中、もしかしてコレかなって思えるものが…
Quick Reference Guide for Intel® Core™ Processor Graphics | Intel® Developer Zone
Intel公式ページ内にGPUと最大解像度に関する情報を発見。
私が持っているSurface Pro3はCore i5 4300U、Intel HD Graphics 4400搭載です。
その場合
- 60Hz表示の場合・・・最大3200×2000
- 30Hz表示の場合・・・最大3840×2160
と記載されているではありませんか!
先にご紹介した、モニタ解像度モード一覧を見てもWQHD(2560×1440)と4K(3840×2160)の間に位置する解像度での表示はこのモニタ、PCの組み合わせでは存在しないようです。
ということで、SurfacePro3の場合60Hz表示の際はWQHDまでしか表示出来ないのではないかと…。
しかしMicrosoft公式のSurfaceサポートページによると3840 × 2160 60Hzには対応しているようなんですがねぇ…?
一体どっちの言い分が正しいのぉぉ(ノ`Д´)ノ彡┻━┻
Surface Pro3×P2715Q デュアルモニタ使用例
謎は残りますが、取り敢えず、30Hzではありますが4K表示でのデュアルモニタの使用例を幾つか上げてみます。
- メインモニタ:P2715Q ・・・Lightroom ルーペ表示/比較表示
- サブモニタ:Surface Pro3内蔵・・・Lightroom グリッド表示
先ずは最も期待していた、Lightroomを使ってのRAW現像、写真整理について。
タッチパネル搭載なSurface Pro3の特徴を活かして写真をグリッド表示。そこで任意の写真を選択するとP2715Q側に4Kで大きく表示されるという例。
写真の比較・選別、レーティングなどをタッチパネルで直接選択しながら微妙なピントの確認等を27インチ4Kのモニタでチェックしながら出来ます。
(まぁタッチ操作で有る必要性はあまりないですが…w)
しっかし、4Kモニタ一面にα7Rの写真を表示すると(`ω´)グフフとにやけてしまいますよw
- メインモニタ:P2715Q ・・・Lightroom グリッド表示
- サブモニタ:Surface Pro3内蔵・・・Lightroom ルーペ表示
こちらは逆のパターン。
P2715Q側をグリッド表示にして大量の写真がある場合の一覧性を重視。
選択した画像はSurface Pro3側に表示されるという例。
Surface Pro3自体も 2160×1440というモバイル用としては中々の高解像度モニタを搭載しています。
しかもアスペクト比が3:2の為、カメラ画像表示とは相性バツグンです。
- メインモニタ:P2715Q ・・・Lightroom グリッド表示
- サブモニタ:Surface Pro3内蔵・・・Photoshop RAW加工
引き続きLightroom絡みですが、P2715Q側にLightroomを全画面表示。
加工したい画像をPhotoshopに投げてSurface Pro3側にPhotoshop全画面表示。
Surface Pro3を液タブ風に使い、手書きで直感的にマスクを切る事ができます。
ペン対応なSurface Pro3ならではの使い方ですね。
- メインモニタ:P2715Q ・・・Webブラウザ×2面
- サブモニタ:Surface Pro3内蔵・・・OneNote
使用例最後はP2715側にGoogle Chromeを2面用意して調べ物。
Surface Pro3側はOneNoteを起動してちょっと気になる情報やIYHしたいもののまとめ、ブログネタを書き留めておきます。
文章や画像をまるごと貼り付けるもよし、ペンで補足情報を直接書き込むもよし!
4Kモニタとペン入力対応タブレットPCの組み合わせ、中々面白いです。
ベンチマーク
最後にモニタ拡張したことによるパフォーマンスをベンチマークソフトを使い計測してみました。
今回も『Final Fantasy14 ベンチマーク キャラクター編』で検証します。
計測スコアとプレイの目安
【7000~】 非常に快適 |
非常に快適に動作すると思われます。 お好みのグラフィック設定でお楽しみください。 |
【5000~6999】 とても快適 |
とても快適な動作が見込めます。 グラフィック設定をより高品質にしても、とても快適に動作すると思われます。 |
【3500~4999】 快適 |
快適な動作が見込めます。 グラフィック設定をより高品質にしても快適に動作すると思われます。 |
【2500~3499】 やや快適 |
標準的な動作が見込めます。 余裕があればグラフィック設定の調整をお勧めします。 |
【2000~2499】 普通 |
標準的な動作が見込めます。 |
【1500~1999】 設定変更を推奨 |
ゲームプレイは可能ですが、処理負荷によっては動作が重くなりますので、 その場合はグラフィック設定の調整をお勧めいたします。 |
【1000~1499】 設定変更が必要 |
ゲームプレイは可能ですが、全体的に動作が重く感じられます。 グラフィック設定の調整が必要で、調整により改善される可能性があります。 |
【1000 未満】 動作困難 |
動作に必要な性能を満たしていません。 |
公式ページ記載のベンチマークスコア別のプレイ目安は上表の通り。
そして実際にSurface Pro3で計測してみた結果が下表。
共通事項として、ベンチマーク時の設定は基本プリセットの変更のみで細かい設定変更は無し。
※Full=モニタ解像度に最も近い解像度、Half=1280 × 720。共にフルスクリーン表示
Surface Pro3 | 内蔵モニタ | P2715Q(miniDisplayport) | ||
2160×1440/60Hz | 2560×1440/60Hz | 3840×2160/30Hz | ||
高品質 ノート |
Full | 1008 / 7.944fps | 976 / 7.688fps | 971 / 7.655fps |
Half | 2119 / 17.223fps | 2283 / 20.593fps | 2049 / 16.715fps | |
標準 ノート |
Max | 1139 / 9.053fps | 916 / 7.303fps | 393 / 2.755fps |
Full | 1819 / 14.574fps | 1626 / 13.222fps | 1609 / 13.102fps | |
Half | 3444 / 28.548fps | 3135 / 26.137fps | 3152 / 26.288fps |
最も高いスコアだと「標準ノートPCの1280×720」で3444。やや快適に遊べるそうです。
絶対的にスコアが低いので測定誤差で結果が逆転しているものもありますが、Surface Pro3内蔵モニタと外部モニタ(P2715Q)使用時のスコア差は約-5~10%くらい。
外部モニタでのWQHD、4K表示の際のスコアが思ったほど下がらなかったのは全体的にスコアが低いからでしょうか。
60Hzと30Hzでも大きく差が出ていないのはfpsスコアが30すら超えてないからかもしれません。
まぁ、Surface Pro3使ってFF14をプレイする方がどれだけいるのかと思うと疑問ですがw
P2715Q×Surface Pro3まとめ
【良い点】
・12インチ2160×1440+27インチ4K という高解像度なマルチモニタ環境が構築できる(ただし30Hz)
・タッチパネル、ペン入力を活かしてコレまでにないデュアルモニタ環境を実現出来る
・付属ユーティリティの機能の一つ、EasyArrangeが思いの外便利(動画参照)
4K解像度ともなると、ホームページ閲覧やエクスプローラ表示などについてはあまりにも作業スペースが広大過ぎて逆に使いににくい、見難いといったケースがあります。
その際下の動画のようにDell Display Managerの機能Easy Arrangeを使って仮想的に画面を区分けする使い方が思いの外便利でした。
・付属スタンドがピボット対応の為、気楽に横画面⇔縦画面の切り替えが出来る
(VAIO L使用編参照)
・カスタムメニューボタンに「回転」を割り当てるとその切替がより楽ちん ※Dell Display Managerがインストールされている必要あり
(VAIO L使用編参照)
【悪い点】
・何故か3840×2160表示の場合、60Hz表示出来ず折角のモニタスペックを活かせない
・Surface Pro3のスリープ復帰時に稀にP2715Qが画面が真っ暗の状態でフリーズし電源ボタンも点灯しっぱなしで操作を受付ないことがある
→電源ケーブルを抜くか、電源タップのスイッチを一旦切るなどすれば復帰する
・P2715Q→Surface Pro3側へマウスカーソルを移動、デスクトップをクリックするだけでカラープリセットが切り替わってしまう
(VAIO L使用編参照)
4K/60Hz表示を楽しみにしていたのですが残念な結果となりました。
とは言え自分の用途では30Hz表示でも十分かなとも思います。
何より4Kモニタとタッチパネル・ペン入力対応タブレットPCとの組み合わせはコレまでにない体験を提供してくれます。
また、スリープ復帰時にP2715Qがフリーズする件、VAIO LとのHDMI接続時にも発生していたのでPCの組み合わせ、及び接続方式によるものでは無さそうです。
P2715Q自身のバグでしょうか?
ドライバの更新とかで改善されるといいのですが、まぁ頻度が低いことと電源タップのスイッチをOFF→ONすれば取り敢えず直るので良しとします(ぇ
ここでふと、5月に発売予定のVAIO Z Canvasだと第5世代Core-Hプロセッサー搭載なので60Hz表示行けるんジャマイカ!?と気づいてしまいIYHの虫が疼き出してしまいました…^^;
以上、P2715Q × Surface Pro3の組み合わせでのレビューをお送りしました。
これにてDell 4Kモニタ P2715Q のレビューはひとまず終了です。
また何か気付きましたら記事にするかもしれません。